2015年11月10日火曜日

五藤監督映画「花蓮」 行方市ロケ地上映会 2015年11月8日

霞ケ浦の湖魔女委員会の主催により、五藤利弘監督の映画「花蓮」ロケ地上映会が行方市麻生公民館の大ホールで開催された。五藤監督、道川昭如カメラマン、ダブルヒロインの一人陽子役を演じた浦井なおさん、故郷映画つながりで五藤監督の栃尾映画を応援している豆撰の多田さんご夫妻など、県外からの五藤監督ファンも参加。大ホールはほぼ満席に近かった。このイベントを計画、実行された湖魔女委員会の皆さんの故郷への気持ちと映画「花蓮」を愛する気持ちが参加者に伝わってとても暖かい雰囲気のイベントだった。

上映会の後の懇親会で素晴らしく盛り上がったイベントについて「東洋の魔女が起こした奇跡みたい」とコメントしても映画製作にかかわったスタッフと出演者の皆さんはきょとんとしている。このコメントは栃尾関係者と湖魔女の皆さんにだけはすぐ通じた。若いスタッフの作った映画に、古い時代の冗談が理解できる年代のファンが感動するのも故郷映画の面白さだと思う。

故郷をテーマにした「花蓮」は、これから生きて行く道を考えている若者たちについての映画である。大都会である東京、霞ケ浦湖畔の蓮田のある町、留学と出稼ぎにからんで異国であるタイと3つの場所がからんで、若者たちが再会、出会い、別離、出発を経験する。この点では空間的な広がりを感じる映画と言えそうだ。今回、映画のロケ地を訪れて、広大な霞ケ浦を眺めて、その向こうにある東京やさらに向こうのヒロインの故郷バンコックのことを感じる気分を味わった。

ロケ地上映会のもう一つのお土産は霞ケ浦の歴史に触れてこの映画の時間的な広がりを感じたことだった。行方市にある西蓮寺は映画「花蓮」の重要な場面に登場する。この天台宗の名刹は奈良時代の782年に創建され桓武天皇に縁がある。境内には樹齢千年を越える大銀杏があり、境内の古木の一つも映画の中の重要な場面に使われている。主人公の若者とその幼なじみの二人が地元でレンコン農家を継いで生きていく決意をしたことも、映画のヒロインであるカレンが自分の生きて行く場所としてタイを選ぶことについても、土地に結び付いた歴史や、世代を越えた人々の想いに関わっているような気もする。

この映画はパソコンで観る機会があってとても好きになったので何度かブログに感想を書いたが、行方市のロケ地を回ってみるといろいろ新しく感じることもあった。タイに行ってロイクラトンというお祭りも観てみたくなったのもその一つ。上映会の打ち上げで熱燗を酌み交わしながら、タイで灯篭流しとコムロイをみて映画「花蓮」を語る会をやりたいねという話で盛り上がった。











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