1999年のこの映画は名優オレック・メンシコフ、1997年の「ブラザー」で売り出したセルゲイ・ボドロフJrと豪華な男優の二枚看板に加えてフランスからカトリーヌ・ドヌーブが出演した大作だ。映画は1946年のソ連に向かう船の中のパーティーの場面から始まる。主人公のロシア人医師を演ずるメンシコフはフランス人の妻と子を連れて第二次大戦後の祖国の再建に参加するためにロシアに帰還する。妻は夫に寄り添い一家の幸福を信じて異国への移住について来た。
帰還船がソ連の港に到着するとノスタルジックで甘美な夢は打ち砕かれる。船がソ連に到着した途端に、手のひらを返したような当局の仕打ちで技術者や医師や知識人たちは自分たちが間違った選択をしたことに気がつく。しかしもう打つ手はない。フランス人の妻は話が違うとヒステリー状態を経て絶望していく。主人公の医師は家族の身の安全を図るためには、当局のやり方に従う他はないことを思い知らされる。意気地なしと腹を立てた妻の心は夫から離れ、その国に同じように絶望し脱出を夢見る若い青年に気持ちが移って行く。この青年を演ずるボドロフJrがとてもいい味を出している。この将来を期待された若い俳優は残念ながら2002年に撮影中の雪崩に巻込まれて亡くなった。
セルゲイ・ボドロフJrとメンシコフは1996年の「コーカサスの虜」でも共演している。監督はお父さんのセルゲイ・ボドロフ。この早逝した俳優が生きていればメンシコフとの共演でいくつもの名作を作ったはずだ。このコンビの感じの良さはちょうどニキータ・ミハルコフとオレック・メンシコフがさまざまな話題作で繰り返し共演している雰囲気に似ている。セルゲイ・ボドロフJrのご冥福をお祈りする。
帰還船がソ連の港に到着するとノスタルジックで甘美な夢は打ち砕かれる。船がソ連に到着した途端に、手のひらを返したような当局の仕打ちで技術者や医師や知識人たちは自分たちが間違った選択をしたことに気がつく。しかしもう打つ手はない。フランス人の妻は話が違うとヒステリー状態を経て絶望していく。主人公の医師は家族の身の安全を図るためには、当局のやり方に従う他はないことを思い知らされる。意気地なしと腹を立てた妻の心は夫から離れ、その国に同じように絶望し脱出を夢見る若い青年に気持ちが移って行く。この青年を演ずるボドロフJrがとてもいい味を出している。この将来を期待された若い俳優は残念ながら2002年に撮影中の雪崩に巻込まれて亡くなった。
セルゲイ・ボドロフJrとメンシコフは1996年の「コーカサスの虜」でも共演している。監督はお父さんのセルゲイ・ボドロフ。この早逝した俳優が生きていればメンシコフとの共演でいくつもの名作を作ったはずだ。このコンビの感じの良さはちょうどニキータ・ミハルコフとオレック・メンシコフがさまざまな話題作で繰り返し共演している雰囲気に似ている。セルゲイ・ボドロフJrのご冥福をお祈りする。
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